KTTさんの体験談
「ADHDとナルコレプシーを持つ私がA型事業所で働くまでに感じてきたこと」
私が、成人性ADHD(大人の発達障害)だと診断されたのは、3年前(2016年)の秋頃でした。
当時、仕事関係の法律が変わるなどで、ストレスが溜まり業務中に眠くなることが多くなりました。
その症状から、1,2ヶ月後に、ナルコレプシーとの診断も下りました。
医者には、幼少期から社会人になるまでのエピソードをリスト形式で記述した紙を渡しました。
ADHDの問診テストでも発達障害の傾向があることが分かりました。
自分が発達障害の傾向があることは、うすうすは感じていました。
診断後、ストラテラ(ADHD治療薬)をもらい、
レセプト(診療報酬明細書)には成人性ADHDとナルコレプシーと記述されていました。
今までは、「反復性うつ病性障害」の1つの診断で、障害年金3級でした。
しかし、2017年からADHDとナルコレプシーが加わり2級になりました。
自分では、発達障害の傾向があることは感じていましたが、本当にADHDかが疑問でした。
どちらかといえば、ASD傾向が混じっていると自分では感じています。
ナルコレプシーの治療では、眠気を覚ますリタリンという厳重に管理された中枢神経刺激薬が処方されました。
その薬を飲むと、効用として多幸感、集中力、覚醒感が向上します。
これまで感じたことのない感情に陥ることがあります。
効き目は、1回約4時間で、現在は朝と昼に飲んでいるます。
時間が経つと薬の効き目がなくなっていくのを感じ、早く飲みたいと感じるようになります。
薬への依存や、薬への耐性(効き目が薄れていくのを感じる)が現在の不安事項です。
A型事業所での仕事は単純作業です。
薬のおかげで全く眠く無くなり、集中して作業を行うことができるようになりました。
また、私は、数年間のIT企業の勤務経験があります。
ITの専門的なスキルを生かした仕事にも興味をもつようになってきました。
反復作業などの繰り返し行われる作業の効率性を高めるためのシステム開発など、
今まで以上に興味が湧いてくるようになり仕事にやりがいを感じています。
私の会社では、定期的にWebページ作成の仕事が発注されることもあます。
ADHDの過集中をうまく利用して、1週間以内でプロトタイプ的なものを仕上げました。
それが、リタリン(ナルコレプシー治療薬)を飲んだときのADHDを持つメリットだと自分では感じています。
私のADHDのデメリットとして、環境が変わると順応するのに時間がかかることが挙げられます。
他の人とコミュニケーションを取りながら仕事をすることにかなりのストレスを感じます。
理由としては、「他の人の仕事がどれだけ終わったか」、「自分の作業している分量」など、
マルチタスク的な考えで仕事を進めなければいけないからです。
私の苦手としている仕事は、一度に多くのことを覚えなければいけない仕事です。
特に他の人が開発したシステムの仕様などのマニュアルは、なかなか覚えられないです。
また、以前、正社員で働いていた頃には指示された内容を瞬間的に忘れてしまうことがあり、
「自分はできない人間ではないか」と悲観的な感情に襲われたこと多々ありました。
人と接すると尋常でないほど緊張感を感じることがあり、未だに人を避ける傾向があります。
その傾向が対人不安症的な影響もあって今も友達などいない状況です。
リタリンの副作用として、服薬し始めてから何ヶ月間かしたら、感覚が異常なほどに敏感になりました。
大きな音や、夜の暗さ(静けさ)、肌触りの悪さにストレスを感じることが多くなってきています。
ADHDやナルコレプシーと診断される前は、一人でも意外と外出することが多かったのですが、
現在は、いつ不安な感覚に襲われるかを考えるようになり、外に出ることが少なくなりました。
また、私の思考とストレスに関してなのですが、私は論理的に考える癖が身についています。
その考えた論理が崩されると強いストレスを感じる傾向があります。
ADHDの特性にも様々なパターンがあると思います。
自分の特性が活かせる分野に携わることができた今は、
適度に過集中を活用していくことを心がるようにしています。
以上体験談